熱拡散グラファイトシートCOOLING PRODUCTS

熱拡散グラファイトシート

グラファイトはカーボンの一種で、熱伝導性・電気伝導性・耐熱性などの特性に優れた素材です。

グラファイトは、六角板状結晶が層状構造した素材です。熱伝導性・電気伝導性・耐熱性などの特性に優れています。熱対策素材としての特長は熱伝導率が面方向と厚み方向での大きな差があり、受熱した熱を平面方向に拡散するヒートスプレッダ―として使用することで、温度の均熱化、ピーク温度の低減が可能です。スマートフォン等の小型・薄型機器の熱対策に使用されます。

熱拡散グラファイトシート画像
グラファイトシートの種類

グラファイトシートには天然と人造の2種類があります。

天然グラファイト

自然界の地中で地熱・圧力により炭化した鉱石を原材料に製造された素材です。

人造グラファイト

高分子フィルムを原材料に3000℃近くの温度で炭化させることで高い結晶結合した素材です。
天然グラファイトよりも熱伝導率・強度特性に優れています。

グラファイトの優れた特性
高い熱伝導率

天然グラファイトは300a~400W/m・Kと銅と相当の熱伝導率、人造グラファイトは1500~1700W/m・Kと金属では得られない高い熱伝導率です。

高い熱伝導率画像
グラファイトシート 熱の伝わり方
グラファイトシート
グラファイトシート画像

受熱した熱を平面方向に拡散するため、シート面内では均熱されます。熱源部のヒートスポットがなくピーク温度の低減も可能です。また、放熱に寄与する面積を最大限に使用することが可能です。

等方性熱伝導率の素材
等方性熱伝導率の素材画像

等方性の熱伝導率を有した素材では抵抗の少ない厚み方向に熱が伝わり、熱源部の温度が高く面内の温度差が発生します。放熱に使用できる面積を有効に使用できておりません。

グラファイトシートの使用例

スマートフォンなどの薄型機器ではファンやヒートシンク等を使用するスペースがないため、半導体デバイスやバッテリーなどの熱を外装筐体や内部フレームを有効的に活用した熱設計が求められます。しかし、樹脂やステンレスなどの筐体では熱伝導率が低く熱を受けた面だけが局所的に温度が高くなり、いわゆるヒートスポットと言われる問題が発生します。グラファイトシートを使用することで熱を拡散しヒートスポットを解消しピーク温度の低下と放熱性を高くする事が可能になります。

グラファイトシートの使用例画像
スペックデータ資料
スペックデータ資料